大人の科学シリーズ公式ページでは、その開発秘話が公開されています。それによると本キットが電池で動くという商品コンセプトをとったことを下記のように書いてあります。

 「自ら手作りすることで原理が理解できる」が「大人の科学」のモットーです。その点で、交流電源に比べて感電事故の少ない電池管は、我々が使用できる唯一の真空管でもありました。手作りの過程でお客様に「万が一」があってはならないからです。

 同時に電池管には性能的な限界があります。その縛りの中でどこまで最大のパフォーマンスを引き出せるか? 「電池管でできる最高の性能をめざそう」我々の挑戦が始まりました

しかしながら、アンプとは毎日使うことや、長時間使う用途は全く珍しいことではありませんので、できればAC電源から電源をとりたい! 単1電池2個を並列にしてそれを電源にしているのを見れば、1.5Vである程度電流量がある電源にかえれあばよいとわかります。
そこで、手始めにACアダプターを使って、外部電源化することにしました。

電源の電圧ですが、どこでも手に入るDC12Vのもの(中国製で12V 2A)を使うことにします。なお、この12Vというのは様々な用途で便利な電圧で、後述のスイッチで3極使用、5極管仕様を分けるためのリレー用の電源としても使いました。

1.5Vに落とす部分は、秋月電子のこちらの安定化電源キットを使いました。当初は、三端子レギュラーターと半固定抵抗で分圧した電圧をテスターではかりながら1.5Vをつくればいいくらいに思っていたのですが、電源は音質に大きく寄与するといいますし、きちんとした電源回路を入れることにします。また、今度オーディオ遊びをするためには安定化電源が1つは必要です。1つ購入していて損はありません。

以上のような経緯を経て、ケース組み込み後ですが、このような感じになっています。

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この安定化電源キットはサンケン電気のDC-DCコンバータ用ICであるSI-8008HFE(データシート)を使っていて、入力電圧は40Vまで、出力は0.8から24Vと他にもいろいろと使えそうです。出力が0.8Vから始まっていてほしかった1.5Vを作り出せるところも本キットを使った理由です。

本当のところは、入力を1.5Vでなくもう少しあげたかったのですが、このアンプキットの中にあるDC-DCコンバーター(これで真空管のB電源用電圧をつくっています)の中を調べる時間がなく、キットの回路への入力は1.5のままとしました。(ちなみに、本真空管アンプキットの簡易な回路図はここに掲載されています。)
なおこの記事を書いているのは制作後なのですが、改造をしているときは一般的な真空管の回路では200V,300Vなどの電圧で動くことも知らず、このアンプキットの特殊性もわかっていませんでした。B電源という用語、その機能はその後、いろいろな書物を読む過程で知りました。下手にいじっていると感電などの事故も起こるので、改造ははじめは少しずつ、楽しみながら安全にしなければいけませんね。

ケース組み込み後の背面パネルです。右端がDC12Vの入力になります。

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